見て買わない、ユリス・ナルダン、PP、RM、"100万円 "の新作時計たち
これまで、私は「コストパフォーマンス」の高い時計についてお話するのが好きでした。 たとえ数十万円でも、比較的安価で、オールラウンドに優れた、より多くのプレーヤーに適した時計を選び、より少ないコストでより多くのことができるようにしたいですね。 でも、時計に「お得感」はなく、純粋に「無駄な洗練」であることも知っています。 そこで今日は、価格性能比に関係なく、最も高価で精巧な新作時計に焦点を当て、お話を伺おうと思います。 みんな100万円台なので、知るにはお金がかからないので、ご紹介します。
ユリス・ナルダン FREAKS
今年のユリス・ナルダン最新作「FREAKS」は、これまでのユリス・ナルダンの時計の中で最も眩しく、複雑な時計のひとつです。 また、FREAKコレクションの最新モデルでもあります。
ユリス・ナルダン FREAKS
ユリス・ナルダン FREAKSの最大の特徴は、文字盤中央の「宇宙船」を模した巨大なカルーセル機構（伝統的な意味での低速回転機構で、ムーブメント内の3つの歯車で駆動する）である。 カルーセルは1時間に1回回転して分針の役割を果たし、時計のテンプと脱進機はすべてカルーセルに組み込まれています。 新生FREAKSは、初めてダブルテンプホイールを採用しました。左右2つのシリコン製テンプは、まるで「宇宙船」の2つのプロペラのように20度傾いています（時針、ベゼル端の発光するメタルブロック）。
ユリス・ナルダンの「フリークス」は、ダブルバランスホイールのカルーセルが宇宙船を思わせます。
傾斜した2つのシリコン製テンプをデフで連結（カルーセルの端、2つのテンプの中間に位置）。 有名な腕時計のディファレンシャルは、自動車の車輪のディファレンシャルと同じ原理でできています。 左右2つの天秤は、それぞれ差動でムーブメントを駆動することができます。 例えば、片方のテンプが回らなくても、片方のテンプだけでムーブメントを駆動させることができます。 差分は左右の天秤の誤差を平均化したもので、片方の天秤に誤差があっても、もう片方には誤差がなく、平均化すると誤差が小さくなる。
ユリス・ナルダン FREAKS カルーセルのディテール、およびディファレンシャル。
ユリス・ナルダンFREAKSに限らず、ロジェ・デュブイのキング4バランスホイールもそうですが、バランスホイールが2つ以上絡むと必ずディファレンシャルが必要になってきますね。 ディファレンシャルは理論的には誤差を少なくするためですが、実際には複数のテンプを配置し、時計をより眩しくするためのものです。
ユリス・ナルダン FREAKS ダブルテンプホイール、ディファレンシャルセクション。
ユリス・ナルダンのフリークやブラストでは、非計算重量の微調整が可能なシリコン製テンプホイールやナイフ型のカウンターウェイトブロックが本格的に普及しました。 ユリス・ナルダンは、時計メーカーの中でも、シリコンとリソグラフィーの分野でトップクラスのブランドです。 テンプ、ヒゲゼンマイ、ガンギ車、ガンギ車に至るまで、すべてシリコン製です。 シリコンは軽量で耐磁性があり、精度が高く、リソグラフィーで自在に形を作ることができる。 さらに、シリコンは光の加減で青紫色の光沢を放ち、スケルトン加工された巨大なシリコン製バランスホイールはとてもクールです。
ユリス・ナルダン FREAKSに採用されているシリコン製バランスホイール。
ユリス・ナルダン FREAKS、サイズ45mm、ピンクゴールド、ブラックチタンプレート、セラミックのヘッド。毎時18000振動、自動巻き、72時間パワーサプライ、キャリバーUN-251。 75個限定で、国内での公開価格は発表されていませんが、海外の価格からすると、国内での公開価格は100万円近いと思われます。
ユリス・ナルダン FREAKS
パテックフィリップ 5470
パテックフィリップといえば、ミニッツリピーター、永久カレンダー、アニュアルカレンダー、そしてもうひとつ、クロノグラフが有名である。 パテックフィリップのクロノグラフは、時計製造において天井知らずの存在感を持っています。 今年のパテックフィリップの最新クロノグラフ「5470」は、パテックフィリップ初の1/10秒クロノグラフで、振動数は毎時36000振動（歴史的に1/10秒の懐中時計は存在する）です。
パテックフィリップ 5470
パテック・フィリップ5470とゼニスELPRIMEROは、どちらも36,000振動の1/10秒クロノグラフですが、時計上では同じではありません。
パテックフィリップ5470は、赤と白の文字盤が1つずつあり、中央にクロノグラフ秒針が2つ付いています。
パテックフィリップ5470の最大の特徴は、文字盤の中央に赤と白（グレーと白）の2本のクロノグラフ秒針があることです。 白い針は通常のクロノグラフ秒針で60秒で1回転、赤い針は1/10秒クロノグラフ秒針で12秒で1回転、赤い針はより速く回転するようになっています。 時刻を知るにはどうしたらいいですか？ 白は数秒、赤は数分の1秒です。 次に赤い針は、手前にある最も近い赤い目盛から逆算します。2つの赤い目盛の間には10個のマスがあり、赤い目盛は0、1マス逆算すると0.1、2マス逆算すると0.2です。
図の中央のクロノグラフ秒針は20.0秒を示すようになりました。
今、図上では20.0秒、赤い針が1フレーム後ろにあれば20.1秒、赤い針が1フレーム前にあれば20.9秒となります。 赤針の文字盤上の位置に関係なく、手前の赤い目盛から逆算すればいいのです。
パテック・フィリップ5470は、手巻きクロノグラフ・ムーブメントCH29の1/10秒バージョンを使用しています。
パテックフィリップ5470は、パテックフィリップ5170/5172、5270と同じく、手巻きクロノグラフムーブメントCH29を搭載しています。 1/10秒、赤と白のクロノグラフ針を実現するために、5470のCH29ムーブメントは再設計されました。 振動数が28,800から36,000になったことに加え、最も大きな変更点は、オリジナルのクロノグラフパーツに1/10秒クロノグラフパーツ（クロノグラフ機構の上段に配置し、赤い1/10秒針を駆動）のセットを追加し、トップセンターで大きく表示されることです。 1/10秒のクラッチギアである「オクトパス」ギア。
パテックフィリップCH29手巻きクロノグラフムーブメント、1/10秒バージョン、ディテール。
このムーブメントには、オリジナルのムーブメントのクロノグラフ部品に重ねて1/10秒の部品が追加され、負担がかかっていた。 そのため、パテックフィリップは巻上げをアップグレードしてパワーを強化し、シリコン製バランスホイールとシリコン製脱進機を使用して走行効率を高めています。 高い技術力を誇る時計です。
パテックフィリップ5470は、2時位置のクロノグラフプッシュボタン1つで、スタート、ストップ、ゼロへの復帰を操作するシングルボタンクロノグラフです。
ベースとなる数字では、5470はプラチナケース、41mm、シングルボタンクロノグラフ（2時位置のプッシャー）、海外定価は38万スイスフラン、国内定価は300万近くと推測されます。
ケースの6時位置の下にある小さな丸いダイヤモンドは、パテックフィリップのプラチナ製腕時計の特徴です。
リシャール・ミルのトゥールビヨンRM47 "サムライ"
これまでにもドラゴンや宇宙飛行士をエングレーブした文字盤の時計を数多く発表してきたリシャール・ミルが、今年は日本の武具をエングレーブしました。
リチャード・ミル RM47
RM47は、6時位置のトゥールビヨンに武家のモチーフが刻まれたモデルです。 私は日本の戦国史の知識がありますが、鎧の家紋から、日本の戦国時代の浅野長政の家紋である「鷲羽紋」であることがわかり、リシャール・ミルの公式情報では、RM47には武士の姿である浅野長政が刻まれているとのことでした。 公式情報によると、RM47には浅野長政の子孫である武将が刻印されており、リッチマイヤーが「忠臣蔵」のストーリーを伝えようとしていることがよくわかります。 簡単に概要を説明します。
リシャール・ミルRM47の文字盤に刻まれた侍の姿は、「ハイドへの忠誠」という意味を伝えています。
徳川家康による天下統一後、日本は平和になった。 徳川幕府は「二人喧嘩」の令を出し、二人が喧嘩をしたら両方が罰せられるということにした。 赤穂藩主・浅野長晟と天皇の御用達・吉良義央が喧嘩をしたのだが、徳川幕府は浅野長晟を処罰したのである。 浅野家臣団は、主君の仇を討つべく、忠義を尽くした家臣数十名が吉良義央の屋敷に侵入し、主君を殺害し、仇討ちを果たした。 これはRM47の話だが、家臣団のリーダーが内蔵助の位を持つ大石良雄であったことから「忠臣蔵」と呼ばれるようになった。
リチャード・ミルズ RM47
RM47の鎧と刀はゴールドにエングレービングされ、ムーブメントのプレートはチタンで、ブラック加工が施されています。 手巻きのトゥールビヨン・ムーブメントは72時間のパワーを備えています。 中間層には18Kイエローゴールドのケース、ベゼルとケースバック部分にはブラックセラミックを使用しています。
